当サイトはアフィリエイト広告を利用しています。

2026.09.11 墓じまい後の供養

分骨のやり方と分骨証明書|手続きの順番と、改葬との違い

ホーム / お役立ち記事 / 墓じまい後の供養

墓じまいのとき、「先祖代々の遺骨の一部だけ手元に残したい」「きょうだいで少しずつ分けたい」という相談があります。これが分骨です。分骨は、遺骨をまるごと移す「改葬」とは手続きが分かれています。この記事で、自分の場合はどちらにあたるのか、必要な書類は何か、誰に確認すればよいかが分かります。分けた遺骨をどこへ納めるかの比較は記事「墓じまい後の遺骨の行き先|永代供養・納骨堂・樹木葬・散骨・手元供養の比較」を参照してください。

分骨と改葬は別の手続き

遺骨をまるごと別のお墓や納骨堂へ移すことを「改葬」といい、市区町村長の改葬許可が必要です。遺骨の一部を分ける「分骨」は、墓地埋葬法施行規則で改葬とは別に定められていて、市区町村の改葬許可は必要ありません。必要なのは「分骨証明書」です。

墓じまいでは、残りの遺骨を1か所へ移しながら、一部を分けることもあります。その場合は、移す分の改葬許可と、分ける分の分骨証明書を、それぞれ用意します。

やること 手続き 必要なもの 窓口・提出先
遺骨をまるごと別の墓地・納骨堂へ移す 改葬 市区町村長の改葬許可 いまその遺骨がある市区町村へ申請
遺骨の一部を分けて別の墓地・納骨堂へ納める 分骨 分骨証明書(改葬許可は不要) 発行=いまの墓地・納骨堂・火葬場の管理者/提出=分けた先の管理者
墓じまいで、残りは1か所へ移し、一部を分ける 改葬と分骨の両方 改葬許可と分骨証明書 それぞれの窓口。書類は別々にそろえる

改葬許可の詳しい手順は記事「改葬許可証とは?遠方でも進める行政手続きの整理」にまとめています。

分骨証明書は誰が出すか

分骨証明書は、焼骨の埋蔵・収蔵、または火葬の事実を証する書類です。分けるタイミングで、出す人が変わります。

分けるタイミング 分骨証明書を出す人 自治体の例
火葬のとき(まだ納骨していない) 火葬場の管理者。公営の火葬場なら、その火葬場がある市区町村の窓口 福井市は保健所の窓口・郵送で受け付け、手数料300円
すでにお墓・納骨堂に納めた遺骨から いまその遺骨を管理する墓地・霊園・納骨堂の管理者。公営霊園は自治体の窓口、寺院墓地は住職、個人の墓地は所有者 塩尻市は市が交付申請を受け付け、発行に1〜2日

火葬のときに分けるなら、事前に葬儀社と火葬場へ伝えて、骨壺を分ける数だけ用意します。すでに納めた遺骨から分けるときは、取り出しに閉眼供養(魂抜き)や石材店の作業をともなうことがあります。火葬許可証の写しなどの必要書類、様式・手数料・発行にかかる日数は発行元ごとに違うので、事前に確認してください。作法は宗派や墓所によって異なるため、菩提寺にも相談してください。

墓じまいで分骨するときの順番

  1. 分けた遺骨の行き先を決める(納骨堂・永代供養墓・樹木葬・手元供養・散骨など。→ 記事「墓じまい後の遺骨の行き先」)。
  2. いまの墓地・霊園・納骨堂の管理者に、分骨したいことと取り出しの段取りを相談する。
  3. 管理者から分骨証明書を、分ける数だけ受け取る。
  4. 分けた遺骨を別の墓地・納骨堂に納めるなら、受入先の管理者に分骨証明書を提出する。
  5. お墓を撤去して残りの遺骨も移すなら、その分は改葬許可の手続きを別に進める。

墓じまい全体の流れは墓じまいの流れのページにまとめています。

手元供養・散骨に回す分の注意

分けた遺骨のうち、自宅に安置する分(手元供養)や海へ還す分(散骨)は、墓地や納骨堂に納めないため、分骨証明書の提出先がありません。ただし、あとで気持ちが変わって納骨する場合に備えて、分骨証明書は分けた数だけもらって保管しておくと安心です。あとから再発行を頼めないことがあります。

自宅の庭など、墓地以外の場所に焼骨を埋めることはできません。散骨そのものの進め方や費用の考え方は、記事「海洋散骨、船に乗る?乗らない?選び方」を参照してください。

よくある心配

「分骨は縁起が悪いのでは」という声があります。宗教上の考え方は宗派や寺院によって異なります。仏教では、釈迦の遺骨を各地に分けて納めた歴史があると説明されることもあります。気になるときは菩提寺に相談してください。

親族の同意は、分骨の法律上の要件ではありません。ただし、あとで「聞いていない」という行き違いを避けるため、お墓に関わりの深い親族には、検討の段階で伝えておくとよいでしょう。

次にやること

  1. いま分けたいのか、火葬のときに分けるのかを決める。火葬のときなら、葬儀社と火葬場に早めに伝える。
  2. いまその遺骨を管理している墓地・霊園・納骨堂の管理者に、分骨できるか、取り出しに何が必要か(書面・閉眼供養・石材店の作業)を聞く。
  3. 分骨証明書の様式・手数料・発行にかかる日数を、発行元に確認する。
  4. 分けた遺骨の受入先に、分骨証明書で受け入れてもらえるか、ほかに必要な書類がないかを確認する。

費用の考え方は記事「遠方のお墓の墓じまい、費用の相場と5つの内訳」を参照してください。


この記事は一般的な情報の整理です。分骨証明書の様式・手数料・発行日数・窓口、遺骨の取り出しにともなう作法は、火葬場・墓地・霊園・納骨堂の管理者や自治体によって異なります。実際に進める際は、いまその遺骨を管理している墓地等の管理者と、必要に応じて菩提寺・自治体にご確認ください。出典:墓地、埋葬等に関する法律施行規則(厚生労働省)、福井市「分骨証明について」、塩尻市「分骨(ご遺骨の一部の移動)の手続きについて」。最終確認日:2026-09-10。

← お役立ち記事一覧へ 墓じまいサービスを比較する