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2026.10.03 墓じまい業者

行政書士に頼めること・頼めないこと|改葬手続きの代行範囲

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改葬許可申請の代行を「行政書士」に依頼できる、と聞いたことがある方もいるでしょう。ただ、行政書士に頼めば墓じまいのすべてを任せられるわけではありません。行政書士法・弁護士法の条文から、頼める範囲と頼めない範囲を整理します。

行政書士に頼めること:役所に提出する書類の作成・提出代理

行政書士法第1条の3第1項は、行政書士の業務を次のように定めています。

「行政書士は、他人の依頼を受け報酬を得て、官公署に提出する書類……その他権利義務又は事実証明に関する書類……を作成することを業とする。」

さらに第1条の四第1項第1号では、自ら作成できる官公署提出書類について、その提出の代理も、報酬を得て行える業務として定めています。改葬許可申請書は市区町村(官公署)に提出する書類にあたるため、その作成と提出の代理は、行政書士法にもとづいて行政書士に依頼できる業務です。改葬許可申請そのものの必要書類・提出先については、記事「改葬許可証とは?遠方でも進める行政手続きの整理」で整理しています。

行政書士に頼めないこと:争いのある事案の交渉・代理

一方、弁護士法第72条は、次のように定めています。

「弁護士又は弁護士法人でない者は、報酬を得る目的で訴訟事件、非訟事件及び審査請求、再調査の請求、再審査請求等行政庁に対する不服申立事件その他一般の法律事件に関して鑑定、代理、仲裁若しくは和解その他の法律事務を取り扱い、又はこれらの周旋をすることを業とすることができない。ただし、この法律又は他の法律に別段の定めがある場合は、この限りでない。」

争いのある法律事件についての鑑定・代理・仲裁・和解は、原則として弁護士の業務であり、行政書士法など「他の法律に別段の定めがある場合」を除いて、行政書士が報酬を得て行うことはできません。条文構造として整理すると、行政書士に頼めるのは「争いのない書類作成・提出代理」であり、親族間や寺院との間に争いがある事案の交渉・代理は、行政書士の業務範囲を超え、弁護士の領域になりうる、という考え方になります。

たとえば、寺院から高額な離檀料を請求され、話し合いが難航しているようなケースは、争いの性質を帯びる場面といえます。こうした場合の進め方は、記事「離檀料を高額請求されたときの対処|落ち着いて進める5ステップ」も参考にしつつ、状況によっては弁護士への相談も選択肢になります。

どのような行為が「争いがある」と判断されるかは、個別の事情による

ただし、どこからが弁護士法72条の「法律事件に関する代理」にあたるかという境界線は、個別の事実関係によって判断されるものであり、この記事だけで一律に線引きできるものではありません。「離檀料の交渉は必ず行政書士に頼めない」と断定するのではなく、争いの有無・程度によって、頼める専門家が変わりうるという視点を持っておくとよいでしょう。迷う場合は、まず行政書士に相談し、争いの性質が強いと判断されれば弁護士を紹介してもらう、という進め方も考えられます。

不動産の相続登記など、他の士業の業務にあたるもの

墓じまいに関連して、自宅や土地など不動産の相続登記が必要になる場合、これは司法書士の業務にあたり、行政書士の業務ではありません。なお、お墓そのものの名義変更(墓地使用権の承継手続き)は、法務局の登記ではなく墓地・霊園の管理者に直接届け出るものであり、承継の進め方は記事「名義人が亡くなっている・連絡が取れないお墓の墓じまい」で整理しています。誰に何を頼めるかで迷ったときは、まず相談先の専門家や管理者に「この手続きはどこに確認すればよいか」を聞くとよいでしょう。業者全体に頼めること・自分で決めることの整理は、記事「墓じまい業者に頼めること・自分で決めること」も参考になります。

次に確認すること

  1. 依頼を検討している行政書士に、改葬許可申請の書類作成・提出代理を依頼できるか確認する。
  2. 寺院・親族との間に争いの要素がある場合は、行政書士だけでなく弁護士への相談も選択肢に入れる。
  3. 不動産の名義変更(相続登記)が必要な場合は、司法書士に相談する。

まとめ

行政書士には、改葬許可申請書などの作成・提出代理を依頼できます。一方、争いのある事案についての交渉・代理は、原則として弁護士の業務にあたります。どこまで頼めるかは、書類作成・提出代行なのか、争いごとの交渉なのかで整理して考えるとよいでしょう。

相談や資料請求の前に整理しておくことは、トップページの「今日できること」にまとめています。


この記事は一般的な情報の整理です。個別の行為が行政書士の業務範囲にあたるか、弁護士法上の「法律事件」にあたるかの判断は、行政書士会・弁護士会または各専門家にご確認ください。出典:行政書士法第1条の3・第1条の四、弁護士法第72条(e-Gov 法令API で条文を取得。2026-09-29 確認)。最終確認日:2026-09-29。

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